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パラダイムシフト

Paradigm 1 Noah's Vessel Concept

一般に、ほとんど全ての建物は土地に定着していますが、これでは、洪水や地震といった自然災害に直接に影響を受けやすいことは明白です。これに対し、想定外の自然災害を乗り切ったものとして神話に出てくるノアの箱舟の逸話はよく知られております。そして、近年は、浮体技術が格段と進歩してきており、安全で信頼のできる浮体技術が確立してきたことを考慮しますと、浮力という自然の原理を利用した手法こそが水に対して自然でしなやかな対応が可能と考えることができます。自然災害に対する検討すべき安全策として、今こそ超大型浮体の社会への活用を真剣に考えるときが来たと言えるのです。

Paradigm 2 Disaster-resistant Lower-lying Land Areas

多くの都市には、低い土地が広く存在しており、これは、地球温暖化による海面上昇などで相対的に、海面より低くなりますます危険な場所になっているのです。特に、河川や海岸の近傍では、その危険性が増大することは避けられませんが、従来は、防潮堤や堤防等の大型土木構造物により水害に対応してきました。しかし、巨大化した台風や津波に対しては十分安全とは言えないことは、3.11の東日本大震災でも明らかになりました。さらに、今後、100年、200年先の社会の為にはどうすべきかを考えますと、巨大な堤防は人々を決して幸せにはしません。いかにこの不利な状況を挽回、改善していくかが問われているのです。そこで、低い土地を水域化して静かなる水面を造り、浮体を活用した社会を実現することで安全で快適な都市が建設されることに気がついたのです。中国に「水は方円の形に従う」という諺があります。水は、ルールさえ守ると、意外と人間に災いが起こらないようにできる性質があるということです。いかにうまく水の力を受け流し、利用するかがポイントです。そして如何に水を身方につけるかを考える治水利水が望ましいのです。

Paradigm 3 Waterpolitan Community

海辺や川沿いは人々にとって居心地よく魅力的な場であり、水の遊び、レクレーションや水上交通に最も適しています。さらに、水辺は、心地よい風が吹き、真夏のヒートアイランド現象もほとんど感じさせません。都会に水域をつくることで快適な環境を創り出すことが容易にできるのです。 一方、雨水は最も生命にとって大切な資源であることは明らかですが、この水資源をできるだけ都市の中にストックしておくことが重要です。トイレの洗浄、庭の水やり、車の洗浄などにお金の掛かる都市の水道を使用することが如何にもったいないかを考えると、水域に降る雨の利用や再生水の活用をもっと考えるべきです。また、雨水が地下に浸透することで、地下水脈が維持され、井戸を使った水を利用することも容易にできるようになります。この地下水脈の水は、夏の水不足の補助ばかりでなく、災害後の水の確保や火災の消火にも役立つのです。

Paradigm 4 Zero-emission Society

持続可能な社会の実現という観点からは、道路や建物などを末永く使うストック社会やゼロエミッションン社会が重要なテーマですが、これは、温室効果ガスの排出を少なくすることにもなるのです。ゼロエミッションン社会では、資源の長い寿命により二酸化炭素を減らすことができ、世代を超えて資源や建物などのプロパティが引き継がれることになるのです。 社会インフラは2つのカテゴリーに分けて考えることができます。一つはスケルトンで長期間維持されるもの、もう一つは短期間で取り除かれるバッファーです。一般に、変化する都市の機能の必要性からフレキシブルさが要求されますが、土地に定着している都市の建物は、すぐに建て替えることはできません。その点、浮体基礎は、短期間で取り去り、再利用することができます。この時、造成水域はスケルトンとして取り扱われ、バッファーとしての浮体基礎が、持続可能性が高い都市を支える構築物として適しているのです。これからの社会は、全体として資源消費を抑制し、生じる環境負荷を最小化した「環境都市」を目指すべきなのです。

Paradigm 5 Environmental Symbiotic City

今まで人類は自然にある多くの資源を使い続けてきましたが、人口の増加につれ、その傾向は増大しています。さらに、近年は、その状況は悪化し、自然が激変しつつあるために、動物や植物も種も数も激減しつつあります。この状況を打破するためには、自然を再びもとに戻していく必要があります。その方法としては、多くの動植物を犠牲にして作られる山間にダムを建設するのでなくて、都市の内部にできるだけ、雨水を蓄える、いわゆる都市のダムを造ることです。都市に大きな水ガメができることで、地球にやさしい持続可能な都市社会が誕生します。そして水域の環境(ビオトープ)が生まれ、多くの生物が育ち、生物多様性に大いに貢献することになります。都市には、水域を造成できる低い土地が数多くあります。

Paradigm 6 Market Principles

従来は、公共工事(儲けることを度外視した)の名のもとに、必ず老朽化する都市インフラに税金を存分に投入して巨額な財政赤字を作ってきました。ここで強調しておくことは、本構想が従来型の公共事業とは、経済的な観点から根本的に異なる方策だということです。浮体を基礎とした水域都市の居住地は資産価値が生まれます。ウォーターフロントということで生まれる市場経済価値を持つ浮体式アーバンコミュニティを夢見て、商業ベースに乗ったディベロッパー、投資家からの出資に基づく都市建設(PFI方式)が行われます。このPFI方式による民間の知恵と活力を生かした公共事業は浮体型複合都市の運営に活用でき、新産業の創出にもつながるのです。加えて、この地域の経済的効果と共に、建設後の水域利用料金による建設費用の回収も可能なのです。

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