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活動報告


WCFS’23 Japan国際会議の報告

2023年8月28日(月)~30日(水)に、東京御茶ノ水にある日本大学理工学部一号館において、「浮体技術に関する国際シンポジウム“WCFS’23 Japan”」が行われました。本国際会議は、日本大学、(株)長大そして(株)ウォーターフロントリアルエステートがホストになり、シンガポール浮体協会(Society of Floating Solutions, Singapore (SFSS))との共同開催で行ったものである。今回の会議は、対面とリモートのハイブリッド方式で開催され、140人を超える参加者がありました。発表論文数も海外からは約半数近く、全部で60件近くの論文発表がありました。論文数が多いため、第一大会場(6階)、第二、第三会場(5階)の3会場に分けて発表が行われました。

―国際会議での日程―

第一日目
シンガポールの組織SSFS(Society of Floating Solutions, Singapore)の創始者であるSoon Lim Heng 氏とオーガナイザー会議委員長である多部田茂東大教授の挨拶の後、木下 健 東大名誉教授及びウォーターフロントリアルエステート社の中島俊夫代表による基調講演が第一会場で行われました。引き続き、午後からは、3会場を使って最初の講演会が実施されました。講演会の終了後、大学構内のレストランに於いて、歓迎パーティが催されました。

第二日目
午前中は、第一会場において、シンガポール国立大学のStefan Huebner 博士、オランダのBlue 21社代表のRutger De Graaf 博士そして水域建築家として世界的に名高いKoen Olthuis 氏による基調講演が行われました。午後からは第一日目と同様に講演会が実施されました。講演会終了後に、大学近くにある「山の上ホテル」に場所を移し、レセプションパーティが催されました。

第三日目
最終日に行われた本国際会議のテクニカルツアーでは、東京都の主催するeSG プロジェクトを見学しました。その後、電導クルーズ船「侍」に乗船して東京湾めぐりを楽しみ、最後は、竹芝の「Bank30」レストランで催されたビッフェスタイルの夕食会で3日間における会議に別れを惜しみました。


国際会議「WCFS’23 Japan」の案内ポスター


Hybrid 方式による国際会議「WCFS’23 Japan」の講演会の様子


「山の上ホテル」でのレセプションパーティの様子

特別展示コーナーの企画・設置(WCFS’23 Japan)

「浮体活用の国際会議WCFS’23Japan」の開催と並行して、日本大学理工学部1号館5階のラウンジを活用して2日間、「特別展示コーナー」が設置されました。この「特別展示コーナー」は、ウォーターフロントリアルエステート社が元菊竹清訓建築事務所の原田氏、塚本氏と斎藤理科大学講師と協力の下で、企画・製作・設置したものである。見学は無料ということで、多くの方々の見学がありました。この特別展示は、1970年代のハワイ大学で実施されたハワイ海上都市計画’76の紹介を中心に1975年に開催された沖縄海洋国際博覧会に展示された未来の海上都市のモデルとされた「アクアポリス」のパネル展示を行うことでした。なお、特別展示のテーマは、「建築家菊竹清訓氏とJ.P.クレイバン博士のハワイ海上都市構想」とし、建築家サイドから観た建築・都市デザインの経緯、そして浮体式海洋構造物としての技術的サイドから考えられたデザインを多数のパネル類を使用して紹介しました。

そして国際会議の2日目に、午後のコーヒーブレイクの時間を活用して、「特別展示コーナー」の会場で小セミナーを開催しました。この小セミナーでは、元菊竹清訓建築事務所の原田鎮郎氏および菊竹スミス睦子氏による故菊竹清訓氏の海上都市関連の経緯などについてのお話をされました。菊竹スミス睦子氏は、故菊竹清訓の夫人で、このセミナーのために、わざわざ米国ハワイ州から来られたもので、講演は大変人気を拍しました。


特別展示コーナーのパネルに見入る見学者


特別展示コーナーでの故菊竹清訓氏の夫人の講演セミナー

Pre-conference Party の企画・開催(WCFS’23 Japan)

国際会議開催の前日の8月27日(日)の夕方に、東京・日比谷公園内にある「松本楼」においてPre-conference Partyが開催され、国内外からの多くの招待客、総勢約50人が集まり、親交を深めました。なお、このPre-conference Party は、(株)ウォーターフロントリアルエステートがスポンサーを務めました。

まず、オーガナイザー会議議長の多部田茂東大教授から歓迎挨拶が述べられ、続いて海外からの来賓の紹介及び挨拶があり、鏡開きの後、乾杯の音頭は、国連の委員会委員長を務めるサム田渕東洋大名誉教授により行われ、にぎやかな宴会の場となりました。


Pre-conference Party の会場であった東京日比谷「松本楼」


Pre-conference Party 「鏡開き」の様子


WCFS’23 Japanの前日に行われたPre-conference Party の様子

企業展示コーナーでのウォーターフロントリアルエステート社・Waterpolitan Initiativeの展示(WCFS’23 Japan)

国際会議WCFS’23Japanの会場内.に設置された企業展示コーナーの一角において、ウォーターフロントリアルエステート社・Waterpolitan Initiative の企業展示を行いました。また、隣の企業ブースでは、浮体活用を目指している我が国の主要企業の(株)長大そして清水建設(株)を始め、他の数社による企業展示が設置されました。

なお、当社の企業ブースの展示内容は、企業紹介と共に、当社が宣伝および建設勧誘活動をしている「浮体式の水上都市」の紹介が主なものでした。また、当社の企業ブースにおいては、企業紹介、水上都市「Sustainable Water City」などのパンフレットと共に、今回の国際会議での同社による2種類の発表論文の別刷の配布を行いました。

一方、2018年、カナダのTV制作会社が製作し、アメリカで放映されたビデオ画像「Sinking Cities」の一部で同社の江東区を対象とした水上都市構想の紹介画像を当社の企業ブースで放映し、多くの方の関心を引きました。


企業展示コーナーの様子

WCFS’20報告ロッテルダム国際会議の報告

2020年10月6日~8日に、オランダのロッテルダムで、Blue21とWaterstudio がホストになり、浮体に関する国際シンポジウム “Paving The Waves”が、シンガポール浮体協会(Society of Floating Solutions, Singapore (SFSS))との共同開催で行われました。当初は、ハイブリッドでの開催が予定されていましたが、新型コロナ流行の感染急拡大のため、残念ながらオンラインのみの開催となりました。全部で50件以上の論文発表がありました。

この国際会議の目玉に、MARIN というオランダ最大級の実験水槽で、海上都市の浮体式人工地盤を想定した浮体の水槽実験が催されました。この浮体構造物の特徴は、通常の巨大な箱型を幾つかの浮体要素に分割して、接合部にヒンジを用いることに寄り波力を柔軟に交わせる構造となっていました(Fig.1)。

Fig.1 MARIN の水槽で実験された新型の浮体モデル

この国際会議での我々の発表した論文タイトルは、”A study on Stability of Floating Architecture and its Design Methodology (by Toshio Nakajima, Yuka Saito and Motohiko Umeyama)”で、内容は、海洋建築物の浮体の設計手法を示したものです。あらゆる荷重によるモーメントを想定したときに、構造物の傾斜を一定角度(φ)に抑えるために必要なGM値を得るための最小限の浮体サイズを計算することが出来ます(次図)。

Fig.2 最大モーメント状態での浮体サイズ(全長L、喫水d)の決定

WCFS’19シンガポール国際会議の報告

2019年4月22日~23日に、シンガポールで、シンガポール浮体協会(Society of Floating Solutions, Singapore (SFSS))による浮体の活用に関する国際シンポジウムが開催されました。世界中から浮体および海上都市などに関する専門家が招待され、今後の浮体の活用について27件の論文が発表されました。会場になったシンガポール国立大学には、約100~150人が集まり、熱い議論が交わされました。会議の後のサイトツアーでは、池に設置された世界最大級といわれる浮体式の太陽光発電装置のテストプラントの見学会、そしてシンガポール国立大学の深海水槽を訪問しました。この国際会議では、我々もゴールドスポンサー企業の一つとして貢献しました(Fig.1)。

Fig.1 ゴールドスポンサー企業としての表彰の盾

なお、本国際会議の論文の1件として、” An integrated floating community based upon a hybrid water system: toward a super-sustainable water city (by Toshio Nakajima & Motohiko Umeyama)”を発表しました。この論文の内容は、このホームページで紹介している水上都市の主として「ハイブリッド水供給システム」に関するものです。


Fig. 2 会議場での論文発表の光景

ノルウェーのオスロにて開催の“Future City Expo’18”展示会への出展

2018年12月5日~6日に、ノルウェーのオスロ市郊外にある見本市会場「Evolve Arena」、において、将来の都市に関する展示会・講演会「Future City Expo 2018」が催されました。その会場で、「水上都市」を紹介するブースを設け、多くの人に、私たちの構想を説明する機会を得ました。 来場者の多くは、企業、起業家、公務員、専門家、一般人、学生等でした。その中に、ノルウェーの石油開発企業であるEquinor社が「Floating City」に関する講演会等を大々的に実施していました。

Fig. 1 国際見本市”Future City Expo’18”の会場 「EVOLVE ARENA」

Fig.2 “Sustainable Water City”展示ブースを訪れたKoen Olthuis氏

Fig.3 展示会のプログラムパネル

Fig.4 「未来都市」講演セミナー会場の様子

Fig.5 “Sustainable Water City” 展示ブースでの説明の様子

米TVドキュメンタリー番組に「水上都市」が紹介される!

2018年、米国のTV放送番組(PBS)のドキュメンタリー番組“Sinking Cities” に、「持続可能な水上都市」が紹介されました。全4回にわたるドキュメンタリー番組(ニューヨーク、ロンドン、マイアミそして東京)の中で「東京に関するいろいろな水害対策」について紹介されましたが、その映像の中で、私たちの江東区「水上都市」の模型と自然災害に対する適応策の概要が説明されました。 この映像は、同年12月に、ノルウェーのオスロで開催されました「未来都市」博覧会”Future City Expo’18”の会場でも上映され、好評を得ました。当時、公開していた我々の独自のブースでの「水上都市」の宣伝にも、大変、寄与しました。

ドキュメンタリー番組の概要
この番組は、海面上昇、洪水、高潮、ゲリラ豪雨などによる沿岸都市への影響に関するドキュメンタリーです。東京などの大都市はどの様に水害から守られているのかを番組の中で検証します。日本は洪水、高潮、津波などの水害に対して世界でも最も対策がとられている国のひとつです。東京都が水害から都市を守るために、どのような設備を建設されているか、またどのような対策を取られているか、などについて番組で紹介されました。

Fig.1 PBS: “Sinking Cities” のDVD表紙

SpringerNature誌が選ぶ2015年の地球を救う推薦すべき論文100選に私たちの「水上都市」の論文が選ばれる!

シュプリンガー出版社(SpringerNature)は、2016年4月、新プロジェクト「論文が世界を変える:2015年出版の必読論文」をスタートさせました。このプロジェクトでは、2015年に同社が出版した論文のうち、エネルギー、食糧、水、気候、社会的平等、医療・健康など、世界が直面する最も緊急性の高い課題に取り組む研究論文にフォーカスし、オンラインの特集ページにて公開することになりました「Change the World, One Article at a Time」。この新プロジェクトで、”Journal of Ocean Engineering and Marine Energy” に掲載された私たちの水上都市の論文”A new concept for the safety of Low-lying land areas from natural disasters (by Nakajima, T & Umeyama, M)” が、幸いにも、選考されたシュプリンガー100編の論文の一つとして選ばれました。なお、この100編の論文には、日本人研究者の論文も数編含まれています。

Fig.1 シュプリンガー100編の論文の一つとして選考!

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